ようこそ我が家へ
退院2日目。
昨日は旦那とてつと私のの3人で歩いて5分のうちへ帰る。
てつにとっては初めての外出、私も5日ぶりに外を歩いた。
秋晴れで気持ちいい風が吹く中、親子3人、なんてのどかで幸せなんだろうと目眩がしそうなほど。
10年前、右も左もわからぬままやってきた東京で、日々を過ごしたこの町。
初めてひとりで暮らして、いろんなことがあったここで、今、自分の子どもを抱いているなんて、夢なんじゃないかと思った。
想像したこともないくらい幸せな未来。
これからてつも、この町で育っていくんだね。
この青空のように美しい景色を、てつにたくさん見せてあげたい。
帰宅後、ひととおり家事を片付け、お寿司をとってささやかなお祝い。
主役のてつは、ミルクを飲んで私の膝で、目をくるくるさせていた。
今日からここが、てつのうちだよ。
てつが産まれて、小さな大きな幸せなを見つけた気分。
これまでの人生の苦労や悲しみもすべてがむくわれたような。
この小さな魂に求められ、私は母になったのだ。
持てる限りすべての愛を注いであげたい。
よろしくね、てっちゃん。